お墓の撤去工事2件:十輪院

本日はお墓の撤去工事の事例をご報告したいと思います。

墓石屋としては残念なことではありますが、お墓の撤去を手掛けることがコンスタントにあるというのは、いつも申し上げている通りです。

 

お墓の撤去というのは、少し前から喧伝されている、いわゆる「墓じまい」ということもあれば、お墓を別の場所に移転するために、元の墓地からは撤去する、というケースもあります。

いずれにせよ、元の墓地からはお墓がひとつなくなって、寂しくはなるわけです。

そして区分するならば、やはり墓じまいのケースが圧倒的に多いのだろうと想像されます。

 

さて、今回の現場は十輪院さんの境内墓地です。

十輪院さんは奈良の旧市街である奈良町に位置する、伝統あるお寺さんですね。

本堂は国宝指定を受けています。

弊社もときどき工事で入らせていただくことがあり、当ブログでも何件か紹介してきたことがあったように思います。

本日はそちらでの撤去工事を2件ご紹介いたします。

同じ撤去工事と言っても、少し中身が違うので、一緒にご覧いただくと興味深いかと思います。

 

まずはこちら、

 

 

古いお寺さんの境内墓地は、このように昔からの石塔がほとんど隙間なく並んでいる区画があったりするのですが、こちらはその典型です。

どうやって建てたんだろう、と思うくらいですし、逆にこんな詰まった場所からどのように石塔を解体して撤去するのか、と思われるかもしれませんが、そこは職人の腕です。

このような区画ですので、もちろん外柵などは基本的にありません。

向かって右の墓所のように、石塔が直接立っているところがほとんどです。

向かって左のように、シンプルな巻石がある場合も例外的にあります。

いずれにせよ、ここでの撤去作業は、石塔が立っていた場所すべてを更地にするという全撤去となります。

 

同じ境内墓地で併せて行なったもうひとつの撤去工事はこちら、

 

 

こちらは区画として巻石が整備されています。

そのため、この中に立っていた石塔のみの撤去で、巻石は残しということになりました。

次の使用者さんが現われたら、この巻石を利用することをベースに、どんな石塔を建てるかお考えになることと思います。

さて、石塔を解体した後、巻石の中がこのように穴が開いている状態ではいけませんので、内側には新しい土を入れることになります。

先のケースでもこちらの場合でも、きれいな土で整地した後、最後に玉砂利を敷いて均せば作業完了です。

 

 

 

同じ境内墓地でも、二つの異なった撤去がありうる、ということで、ご参考までに一緒にご紹介いたしました。

十輪院さんでのお墓の撤去工事、これにて終了です。